CHAPTER 8 セカンダリー ドミナント コード
セカンダリー ドミナント コードは6個
前回の例は、キーCにおけるC以外のダイアトニック コードを仮のトニックとし、これにドミナント コードを前置することでドミナント終止を完成させています。
また、その前置するドミナント コードですが、これは各ダイアトニック コードをX7と同じタイプの構成音(ルート・長3度・5度・短7度)に変化させ、ドミナント コードにしたものを「セカンダリー ドミナント コード(機能記号sec.D)」と言い、あらゆる曲で当たり前のように使用されています。
EX-16 キーCのセカンダリー ドミナント コード一覧表
セカンダリー ドミナント コード | C7 | D7 | E7 | F7 | A7 | B7 |
T7 | U7 | V7 | W7 | Y7 | Z7 | |
ドミナント終止 | ||||||
仮のトニック | F | G7 | Am7 | − | Dm7 | Em7 |
W | X7 | Ym7 | − | Um7 | Vm7 |
セカンダリー ドミナント コードのうちF7は、ドミナント終止できるダイアトニック コードが存在しません。しかし、使用するとブルージーな雰囲気になるので、ドミナント終止に関わらず楽曲中に登場しています。
もうひとつ例を紹介しましょう。
ギター譜EX-17 トゥー ファイブが複数存在する進行
ダイアトニック コード−本編で使用するコードフォーム拡大画像
セカンダリー ドミナント コード−本編で使用するコードフォーム拡大画像
ハイポジションのギターコードフォームは→「ギタ掘り!」で登場するギターコード一覧
譜例後半はトゥー ファイブとトゥー ファイブが2種類重なっている状態になっています。D7(U7)はG7(X7)のドミナント コード、すなわちドミナント コードのドミナント コード(U7→X7)になり、「ダブル ドミナント(機能記号DD)」と呼ばれ、この用法もよく見受けられます。
以上、トゥー ファイブの使用例をほんの少しだけ紹介しました。実際に楽曲中でどのようなトゥー ファイブが使用されているのか研究してみることをお勧めします。
ちなみに、あまりにもトゥー ファイブを連結しまくると調性が定まらない楽曲になってしまい、落ち着きどころがなくなってしまうので注意しましょう。筆者の人生のように・・。
まだダイアトニック コード以外のコードの紹介はづづきますよ。